高卒認定試験の地学基礎の勉強法・攻略法 高認。地学は、地震や天気、宇宙など、よくテレビで報道されるような内容なので、学習対象が身近にあり、親しみやすい科目です。
地学は「地球と地球をとりまく環境」について学ぶ科目です。ざっくりいえば「地球と宇宙」です。地震や気象、太陽、惑星などテレビで報道されるような身近な内容なので、比較的、親しみやすい科目だと思います。
地学基礎では、地球と地球をとりまく環境について学びます
地球の表面で起こる地震や火山活動などの現象。大気で起こる気象の変化。地球外の太陽や木星などの惑星。さらに大きな視野で見る銀河系についても出題されます。
教科書や参考書で用語を覚えるなどの基礎をひととおり学習し、過去問を解くというごく普通の勉強方法で十分合格できる科目でしょう。
全分野からまんべんなく出題されますが、特に、惑星、恒星など宇宙に関する出題が若干多くなっています。また、基本的な計算問題(=中学レベルの計算で解ける)も数問出題されていますので過去問で確認・練習しておきましょう。
地学基礎は、平成27年度より出題傾向が変わり、少々難しくなりました。地学の少々専門的な知識が問われる問題が2~3問程度出題されることと、基礎知識をもとにした考察問題や計算問題も2~3問程度出題されるようになりました。
ただし、イメージとしては、これまでが「超基礎」であったのに対し、「基礎」にレベルアップした感じです。センター試験よりもかなり簡単です。地学基礎の選択を避けるほどの難易度ではありませんが、中学レベルの数学的なセンスも必要です。
新傾向の問題としては次のような問題です。「太陽と地球の距離を『1天文単位』と決めている」という基礎知識をもとにして、数学的な考え方が必要な問題です。
地球と惑星Aの距離が最も大きくなる位置にあるときは、地球と太陽と惑星が一直線に並ぶときなので、2.5天文単位が正解です。
計算問題は、毎回1~2問程度出題されます。暗記した公式にあてはめるような問題ではなく、その場で考えて解く問題ですが、計算に手間がかかる問題もあります。そのような問題は保留にしておき、余裕があったら勉強すればよいでしょう。数学が苦手な人は、無理に勉強するのではなく、無視してもよいでしょう。
これまでの出題をみると、それぞれの分野は大問ごとに分かれて出題されます。主な出題分野と対策学習のポイントは次の通りです。
宇宙は約140億年前にビックバンと呼ばれる大爆発によってできました。その後、宇宙は膨張を続けています。
ところで、生物の構造の単位は「細胞」ですが、宇宙の構造の単位は「銀河」といえるでしょう。宇宙は「銀河」が無数に集まってできています。その銀河を中心に勉強しておきましょう。
キーワードは、宇宙の膨張、水素とヘリウム、宇宙の晴れ上がり、宇宙原理、円盤部、バルジ、ハロー、5万光年、銀河、銀河群、銀河団、銀河系の中の太陽の位置、アンドロメダ、天の川、星間物質、星雲、大規模構造、ブラックホールなどです。
また、銀河系の直径(10万光年)やバルジの直径(3万光年)、銀河系を構成する恒星の数(約2000億個以上)といった、少し専門的な知識が問われる問題も見られます。
次の問題は、銀河系の構造に関する出題例です。
※平成25年まで、最もよく出題されていた「HR図」は、地学基礎の教科書の発展で扱うようになったため、今後の出題は少なくなるか、出題されなくなることが予想されます。
太陽系の惑星は大きく地球型惑星と木星型惑星に分かれます。どのように2つに分類したのか確認しておきましょう。特に惑星の密度や半径の違いがポイントになります。また、それぞれの惑星(水・金・地・火・木・・・と彗星、小惑星)の特色を覚えておきましょう。
※上記の問題は、地球と他の惑星(土星)との違いについて問われています。一見、暗記問題のようですが、「密度」や「自転周期」といった中学で習う基礎知識があれば、考察問題になります。それと、「赤道方向」とは「水平方向(左右の方向←→)」のことです。
この知識をもとに、「密度が小さい→変形しやすい」。「自転周期が短い→自転速度が速い→遠心力が大きい」のように考えます。すると、4が正解であることがわかります。土星は主に気体(=例えると風船)でできていますが、地球は主に固体(岩石)でできています。
地学基礎問題例
まず、地球の内部が層構造になっていることとそれぞれの層の名称(地殻、マントル、外殻、内殻)を覚えましょう。さらに、その境界面の名称と地表からの深さを覚えましょう。
地球の構造について、地震波の観測と関連させて覚えましょう。地球の内部構造はどのように知ることができるのか、地震計に記録される地震波(P波、S波、初期微動、主要動・・・)などは必須です。
地球表面の地殻については、マグマと岩石がポイントです。火成岩を分類する表、マグマの結晶分化作用、マグマ(溶岩)の粘性と火山の形などはしっかり押さえておきましょう。
また、地球表面に板のように張り付いて移動をしているプレートの動きとそれにより引き起こされる現象なども勉強しておきましょう。
地層の断面図に関する問題 正解は2
地層と化石を関連させて、よく出題されています。先カンブリア~新生代までの各時代の化石を覚えておきましょう。地球の歴史を生物の進化と地球環境の変化と結びつけて学習しておきましょう。
また、地質図の読み取り問題も少なくありません。クリノメータの読み方(走向と傾斜)も確認しておきましょう。 また、地層の断面図がよく出題されますが、そこでは「地層が形成された順序」「不整合」「断層」「形成された時代」「示相化石から地層ができた環境の推定」などが問題となります。パターン化しているので、過去問等で練習して、本番で出題されたら必ず正解できるようにしておきましょう。
天気図の読み取り(四季の天気の特徴、気圧配置)、大気の層構造(各層の特徴)、大気の大循環(地球規模の大気の流れ)、海流の循環、地球の熱収支(太陽からもらうエネルギーと宇宙空間に放出するエネルギー)などがポイントです。
また、少々難しくなりますが、「雲の発生の原理」「飽和水蒸気圧」もよく出るので、頑張って勉強しておきましょう。
次のキーワードがポイントです。
「西高東低」「シベリア高気圧」「梅雨」「前線」「偏西風」「オゾン層」「断熱膨張」「温室効果」「赤外線放射」「断熱膨張」「フェーン現象」
問題演習としては、教科書レベルの基本的な問題に数多くあたり、できるだけ多くの過去問で練習しておきましょう。
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