高卒認定(高認)試験の数学のワンポイントレクチャ(三角比)、sin(サイン)とcos(コサイン)との関係
三角比の「sin(サイン)とcos(コサイン)との関係」に関する問題は、高卒認定試験の数学にとてもよく出題されています。毎回ほぼ同じパターンで出題されているので(いわば「ワンパターン」なので)、解き方を覚えてしまえば、数学が苦手な人や三角比のことがよくわからない人でも正解することができます。ポイントは次の式です。
この式はsinの2乗とcosの2乗を足せば必ず1になるというきまりを式で表したもので、これが「sinとcosとの関係」です。
では、実際に問題を解いてみましょう。読むだけでなく、紙に書いて練習することが、攻略の近道です。
これがほぼ毎回出題される「sinとcosとの関係」の問題です。問題文にsinとcosだけが登場します。90度以下の角度を表す「鋭角(えいかく)」という言葉も出てきますが、過去の問題を見るとあまり気にしなくてもよいようです。詳しくはこのページの最後「角の条件について」で説明します。
この問題の解き方は次のように2×2の合計4マスをつくり、sinとかcosを書き込みます。左列がsinで、下段は両方(sin、cos)とも2乗です。この4マスにすべてに数(たいてい分数)を正確にうめることができたら完了です。
では実際にこの問題にあてはめてみます。sinがわかっているので、左上から反時計まわりに考えていき、右上のcosのマスがゴール(答)です。下の図の説明をよく読みながら、実際に書いてみてください。
答:イ=3 ウ=4
上の図には、解説を加えているため、複雑に見えるかも知れませんが、実際に解いてみると、シンプルに解けることがわかると思います。
なお、数学の計算が得意な人は次のように公式に直接あてはめて計算してもOKです。
次の問題も同じパターンですが、今度はcosからsinを求めます。右上のマスから時計回りに考えて、左上のsinがゴール(答)になります。
答:ウ=5 エ=3
最後に次の問題で練習してみてください。正解はこのページの一番最後に掲載してあります。必ず紙に書いて解いてみてください。
ここで説明した「sinとcosの関係」の問題には「Aは鋭角」「0°< A <180°」などの条件がついてきます。これは数学的な厳密性を保つためのものです。
この問題では2乗して特定の数になるものを求めるため、正しくは(厳密に言うと) プラスとマイナスの2つの答が出てきます。その答を空欄に当てはめる必要があるため、プラスのみにするための条件が付いているのです。
三角比の表を見るとわかると思いますが、sinは180°までは必ずプラス。cosは鋭角(90°以下)ではプラス、鈍角(90°以上180°以下)ではマイナスになります。
過去問題を見ると、答えがプラスになるように作問されています。もしマイナスの答えになるような問題が出題されても、符号が違うだけで数は同じなので、高卒認定試験に限っては、今のところ気にしなくて大丈夫です。ただし、将来、進学等で数学を使う人は正しく理解しておく必要があります。
★自力で!高認の過去問にチャレンジ!の答:イ=3 ウ=5
数学は出題パターンが決まっており、毎回類似問題が出題されます。数学は特に過去問での勉強が効果的です。
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