高等学校卒業程度認定試験(高卒認定・高認・旧大検)の受験科目選択のヒントです。基本的には、日本史、世界史、地理はA科目、日本史と地理の選択では、地理、理科系は地学と生物をおすすめします。
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定・高認/旧称:大検)では、次のとおり一部の科目が選択受験となっています。できるだけ勉強の負荷が少なくなるような受験科目の選択が合格の秘訣の1つになります(特に受験科目の多い方)。また、難化傾向にある科目は特に理由がない限りは選択を避けましょう。
なお、受験科目は願書提出時に申請します。申請した科目の変更はできません。
地歴系 | 日本史、地理のどちらか1科目を選択。さらに試験当日それぞれの科目でA、Bのどちらかを選択して受験。 |
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公民系 | 「現代社会1科目」または「政治・経済+倫理の2科目」のどちらかを選択して受験。 |
理科系 | 科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の4科目の中から、 科学と人間生活を含めて2科目を選択 または、 科学と人間生活を含めず3科目を選択 して受験。 |
受験科目は、得意な科目や興味のある科目、好きな科目を選ぶのが基本です。また、高卒認定/高認合格後の大学受験などの近い将来を見据えて、高卒認定の試験科目と志望大学の大学入試科目と重なっている科目がある場合は、それを選んだ方が効率的な勉強ができます。
公民と理科については、選択方法により、受験科目数が異なってきます。免除科目が1科目もない場合は、選択方法により最低8科目(公民1科目+理科2科目)~最大10科目(公民2科目+理科3科目)となります。
また、各科目には標準単位数と呼ばれるものがあります。これは、高校での授業時間数、つまり「学習量」を表しています。高卒認定/高認でも標準単位の少ない科目ほど、少ない勉強量で済むことになります。
詳しくは以下に説明しますが、勉強の負荷を少なくし、最小限の努力で合格を目指しましょう。
通常、地理、日本史、世界史のA科目の標準単位は2単位、B科目は4単位に設定されています。上記のとおり、標準単位とは、学習量(高校での授業時間数)のことです。つまりA科目の方が授業時間が少ない分、学習内容も少ないのです。
また、日本史A、世界史Aは近現代史が中心で、重点を置いて勉強をする範囲がBに比べて狭いということもA科目をおすすめする理由です。
なお、地理は読み取り問題が多くなっています。その場で資料等を見ながら、考えて解く問題です。そのため、覚えることが苦手な人は地理がよいでしょう。
※ここ数年、日本史は難化しているようです(平成26年現在)。特に日本史が得意などの理由がない限りは、日本史と地理の選択では、地理を選択した方が無難でしょう。
公民系は「現代社会」をおすすめします。
公民で、倫理+政治経済を選択した場合は2科目受験。現代社会の場合は1科目の受験で済みます。また、「現代社会」「政治・経済」「倫理」のどの科目も標準単位数が2単位です。そのため「現代社会」を受験する場合は、2単位分の勉強量でよいのですが、「政治・経済」+「倫理」の場合は合計4単位になり、単位数で考えると現代社会の2倍の勉強量が必要になるからです。
※ただし、「政治・経済」または「倫理」が免除の場合は、どちらか1科目の受験でよいので、現代社会と同じ単位数(勉強量)になります。興味や好み、合格後の大学等の受験等を考慮して選択するとよいでしょう。
理科については「科学と人間生活」を含めての受験をおすすめします。その理由は、理科は2科目の受験で済むからです。逆に、科学と人間生活を含めないと、3科目受験となり、勉強の負荷が大きくなってしまいます。
標準単位数(=学習量)を見ても、理科はすべて2単位なので、
科学と人間生活を含めた場合…合計4単位
科学と人間生活を含めない場合…合計6単位
となり、学習量も少なくなります。
科学と人間生活以外の科目の選択ですが、基本的に論理的に考えることが得意な人、計算が得意な人は、物理基礎または化学基礎。暗記が得意な人は生物基礎・地学基礎がよいでしょう。
地学基礎は、地震や火山の噴火、宇宙など、日頃テレビのニュースなどで報道されている身近な内容になっています。これらに興味がある人は、比較的勉強しやすい科目だと思います。
なお、物理は修得するのに他の科目よりも、時間と努力が必要です。そのため、大学の理科系への進学を希望している、特に興味があるなどの理由がない場合は、選択しない方が無難でしょう。
以上のことから、勉強の負荷が最も少ない科目選択は次のとおりです。
教科 | 選択(受験)科目 |
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国語 | 国語 |
公民(選択) | 現代社会 |
数学 | 数学 |
世界史 | 世界史A |
地歴(選択) | 地理A |
理科(選択) | 科学と人間生活と地学基礎 (または、科学と人間生活と生物基礎) |
英語 | 英語 |
得意科目、不得意科目、合格後の大学受験等を考慮して、あなたに最適な科目選択を考えてみてください。