データの分析(四分位数/しぶんいすう)
四分位数とは
数学Iの「データの分析」の分野には「四分位数(しぶんいすう)」という用語が登場します。これは、下の図のようにデータを小さい順に並べた数の列を、四等分して、四等分した境界に相当するデータ(=3つある)のことです。
四分位数を求めるためには、まず、下の図のようにデータ全体を2つに分けます。その中央値(境界)となるデータが「第2四分位数」です。そして、前半のデータの中央値が「第1四分位数」、後半データの中央値が「第3四分位数」になります。
「第2四分位数」はデータ全体の中央値に相当します。中央値は、あくまでも「境界」なので、前半データと後半データのどちらにも含めないことに注意してください。これを間違えると、「第1四分位数」と「第3四分位数」を正しく求めることができなくなります。
次の場合のように、四分の一の位置にデータが存在しない場合は、前後のデータの真ん中の値(平均)をとります。
※「四分位偏差」という用語もあります。これは、四分位範囲を2で割ったものです。上の例ですと、8.5÷2=4.25 となります。
問題を解いてみよう!
次のデータは、あるクラスの10人の7日間の勉強時間の合計を調べたものです。
5, 15, 17, 11, 18, 22, 12, 9, 14, 4
(1)第1四分位数は【 】である。
(2)第2四分位数は【 】である。
(3)第3四分位数は【 】である。
(4)四分位範囲は【 】である。
データ分析の問題では、まず、データを小さい順に並べることが基本です。上のデータを小さい順に並べて、データを前半と後半の半分に分けます。四分位数と四分位範囲を調べると次のようになります。
- 第1四分位数は、前半のデータの中央値なので「9」となります。
- 第2四分位数は、全体のデータの中央値。つまり、12と14の真ん中(平均)なので、「13」となります。
- 第3四分位数は、後半のデータの中央値なので「17」となります。
- 四分位範囲は第1四分位数と第3四分位数の範囲。つまり「第1四分位数と第3四分位数の差」なので、17-9で「8」となります。
〔正解〕(1)9 (2)13 (3)17 (4)8
※ちなみに、「四分位偏差」は、四分位範囲を2で割ったものなので、8÷2で「4」となります。
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━━ 解説 ━━
まずは、上のデータを小さい順に書き並べます。書き並べたら、データ数が問題のデータ数と同じ7個であることを確認してください。
上の図より、②が正解です。
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