世界史の攻略法・傾向と対策/高卒認定【高認】

世界史Aと世界史Bのどちらを選べばよいか?

世界史Aの標準単位は2単位、世界史Bは4単位。単位数は高校での学習量(授業数)を表しています。単純に判断すれば、高卒認定(高認)試験対策でも世界史Aは世界史Bの半分の勉強量でよいわけです。そのため将来的に大学受験等で勉強する予定がなければ、世界史Aの受験をおすすめします。

なお、出願時には世界史Aまたは世界史Bを指定せず、世界史として出願(申請)しますが、AとBの受験選択は試験会場で決めることができます。問題数はA、Bともに30~35問程度です。

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世界史の出題傾向と対策

世界史Aは近代以降からの出題が多く、世界史Bは各時代から比較的均等に出題されています。共通問題では、世界史A・世界史Bともに古代ヨーロッパ史、アジア史、第二次世界大戦以降の現代史が目立ちます。AとBのどちらを受験するにしても現代史を優先して勉強しておくとよいでしょう。

また、世界史を勉強するときには「いつの時代のどこの国の出来事か」「事件などの中心人物は誰か」を意識しながら勉強していくことが大切です。

問題文は長めですが、問題文も読む時も「いつのの時代のどこの国か」、「中心人物は誰か」を意識しながら読みましょう。実際の試験問題では問題文の中の空欄やアンダーラインの引かれた内容について、一問一答式で解答する方式になっています。

なお、高卒認定試験・世界史の平均点は、56~60点程度が予想されています。ここ数年間は、ほぼ横ばいで、難化も易化もしていないことが推定されます。

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本試験問題はよい教材

最近は、他の科目と同様、世界史も図や写真などを使った問題が多くなっています。衣装や飲料、動物、植物、花、スポーツ、音楽など、私たちの身近なモノや文化をテーマとした問題も目立ち、それらに関連する世界史の内容が問われます。そのため、本試験の問題がよい学習教材になります。特に世界史に苦手意識のある方は、過去問を中心にして知識を増やしていく勉強法もよいでしょう。世界史を身近に感じ、より興味を持って勉強できるからです。しかも、過去問は教科書や参考書よりも文章がわかりやすくなっています。

次の問題は「植物」や「動物」をテーマとした過去の出題例です。

身近にある薬草や食物に利用される植物がテーマとなった高認世界史の問題例

 


ゾウがテーマとなった高認世界史の問題例

 


Reference

世界史については、NHKのドキュメンタリー番組や歴史番組を見ておくと、興味を持って学べることができます。おすすめは、ザ・プロファイラー~夢と野望の人生~映像の世紀です。ザ・プロファイラーは、毎回、一人の歴史上の人物を取り上げ、その人物の生き方や栄光・苦難について、岡田准一氏を中心に解き明かしていく番組です。高認試験でおなじみの人物もしばしば登場します。映像の世紀は、その名のとおり、映像とともに人類が歩んできた苦難の歴史、悲惨な歴史を中心に紹介。初回放送から20年近く経った現在でも人気のある作品で、生々しく現代の歴史が学べます。これらは、試験対策だけでなく、グローバル化時代に生きる私たちの人生観や世界観を築く上でも役に立つ内容だと思います。

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世界史A

16世紀(大航海時代・宗教改革・ムガル帝国)以降が中心です。古代は範囲が広いので、まずは重要テーマを決めて(例えば、「ローマ」「宗教」「ギリシア」「中国」など)勉強するとよいでしょう。図録や地図は常に出題されます。勉強するときには、手間を惜しまず、必ず見ておきましょう。人物(写真や肖像画など)や重要都市、運河などの位置も重要です。

今後も中国史とイスラム世界の出題の可能性は高いことが予想されます。特にイスラム世界は、ほか分野と関連させて学習すると効果的です。選択問題は古代から中世までの交易史を資料とともに学習するとよいでしょう。

過去問題からの類似問題が多くみられます。過去3~5年分程の本試験問題をすることが点数アップにつながります。

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世界史B

古代から現代まで、広範囲からの出題ですが、実際に問われるのは基本事項。しかも近現代史からの出題が目立ちます。参考書(基礎的なもの)や教科書を一通り読み、重要事項にしぼって学習に取り組むとよいでしょう。

アジア史、ヨーロッパ史、宗教関連は頻出です。特に宗教では、キリスト教、仏教、イスラム教、ヒンドゥー教は必ず学習しておきましょう。そして、それぞれの宗教が繁栄した地域、宗教を保護した王と王朝なども押さえておきましょう。

中世ヨーロッパでは、百年戦争を中心にイギリス議会政治の変遷なども学習するとよいでしょう。 資料、図録、地図も頻出なので、学習する際には必ず目を通しておきましょう。

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世界史選択問題の正解へのヒント

世界史ではA,Bともに人物(写真や肖像画など)を選ぶ問題が毎回出題されています。勉強して覚えている問題なら、すぐに正解できると思いますが、わからない方は、どこの国がテーマの問題なのか、そしていつの時代のことが問われているのかなどがわかると、4択問題でも2つまで絞ることができる場合が多くあります。

例えば、中国がテーマとなっている問題の人物選択で欧米人が正解になるケースはあまり考えられませんし、逆に欧米人を選ぶ問題で、漢字の選択肢の人物は正解にはならないでしょう。また、科学者を選ぶ問題で音楽家や小説家などは除外です。他にもその国の知っている人物名を思い出すという方法もあります。例えば、ロシア人を選ぶ問題だったら~チョフ、~チン、~ノフ、~コフ~、スキーなどです。他にも、写真がない時代(概ね1800年以前)の人物選択で写真の選択肢は除外されるでしょう。ちなみにカメラの普及は概ね1800年代以降です。

紀元前の人物選択/高認世界史の問題

紀元前はカメラがないので、写真の人物(1と4)は除外。ちなみに正解は3

合格者の声

世界史Bを受け合格しました。歴史は全体的な流れを掴まなければ(こうだからこうなったという「原因と結果」)、ただ単に単語などを暗記しても結局は実にならないと思います。もちろん、暗記する事も大事ですが。暗記する際には、単語は完璧ではなくうろ覚えで十分です。また、年号は正確に覚えなくても「○世紀半ば」と大まかに覚えておけば、大体答えられますよ。出題範囲だけで良いので、先ほど書いたように「こうだからこうなった」という流れをちゃんと理解して試験本番前に見返せるようにノートにでもまとめてみてはいかがでしょうか?例えば、第一次世界大戦~ロシア革命で言えば…「サラエボ事件→第一次世界大戦→参戦していたロシア国民は苦しい生活に不満爆発→三月革命で臨時政府→臨時政府に不満のレーニンの下、十一月革命でソビエト政権」といった感じで大まかに。もしBで不安なら、試験当日にAを選択する事も出来ますし。上手く説明出来ませんが(~_~;)参考になれば嬉しいです。

みのりさんより(高卒認定試験合格)

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