高卒認定【高認】合格時の学歴
高等学校卒業程度認定試験【高卒認定試験】に合格した時点での最終学歴は「中学校卒業」です。但し、高等学校卒業と同等であることを国が認定する試験であるため、履歴書等の学歴欄に記載しても概ね問題はありません。高卒認定試験合格後、大学や専門学校へ進学し、卒業した場合、その時点での最終学歴は、「大学卒業」「専門学校卒業」となります。
国が高卒と同等であることを認定
高等学校卒業程度認定試験【高卒認定試験】でも大学入学資格検定【大検】の合格と同じように「高校卒業程度と同等」とされています。合格した場合、厳密に言えば「学歴」ではなく、高等学校卒業と同等の学力を持つことを国から認定されます。
もともと大学入学資格検定【大検】は大学や専門学校などに入学するための資格を認める検定でした。高等学校卒業程度認定試験【高卒認定試験】も基本的に同じですが、進学だけではなく、資格試験や就職などにも、広く活用できるようすることが高卒認定(高認)試験の一つの大きな目的となっています。そのため、国が社会(学校、企業や自治体など)に対して、高卒認定試験合格者が高校卒業と同等であることを広く認められるようなはたらきかけが行われています。
学歴欄への記入方法
高等学校卒業程度認定試験【高卒認定試験】に合格した場合の履歴書の記載例は次のです。
令和○○年 高等学校卒業程度認定試験合格
大検合格者は次のように記載してもよいでしょう。
平成○○年 大学入学資格検定合格
(現 高等学校卒業程度認定試験)
高卒認定試験に合格し、大学を卒業した場合、履歴書の学歴欄は基本的に次のような記載になります。
学 歴 ・ 職 歴
◯年 3月 ◯◯小学校卒業
◯年 3月 ◯◯中学校卒業
◯年 4月 ◯◯高等学校入学
◯年 8月 ◯◯高等学校中途退学
◯年 9月 高等学校卒業程度認定試験合格
◯年 4月 ◯◯大学◯◯部◯◯科入学
◯年 3月 ◯◯大学◯◯部◯◯科卒業
高認合格は履歴書の「資格欄」へ書くべきか?
高卒認定試験合格を履歴書に記入する場合、どこに記入すべきかという疑問をお持ちの方が多いようです。高卒認定試験は、学歴でなく、資格的な意味合いもあるからです。そのため、厳密には「資格欄」に書くべき内容でしょう。しかし、上記のとおり、高卒認定試験は、国が高校卒業と同等であることを認める試験です。そのため、通常の知識や技能を証明する一般的な「資格」試験合格とは性格が違います。高卒認定合格を学歴欄に書いても差し支えはないでしょう。
高認合格を学歴欄に記入したからと言って、採用が不利になるとは、まず考えられませんし、万が一、指摘されたときには「高卒認定試験は、資格試験であることは存じておりますが、国が高校卒業と同等であることを認めているので、学歴欄に記載しました」などのように回答すればよいのです。
それでも気になる方は、次のように学歴欄に( )で記載し、資格欄にも記入しておけばよいでしょう。
学歴欄、資格欄の併用型、履歴書記入例
〔学歴欄〕
◯年3月 ◯◯◯中学校卒業
◯年4月 ◯◯◯高等学校入学
◯年9月 ◯◯◯高等学校中途退学
(◯年12月 高等学校卒業程度認定試験合格)
◯年4月 ◯◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯科入学
〔資格欄〕
◯年12月 高等学校卒業程度認定試験合格
もっと重要なこと
高認合格の履歴書の記入箇所より、はるかに重要なことがあります。面接時に、高卒認定試験で高卒資格を取得したことを、プラスに考えて、それを説明できるようにしておくことです。採用者が気になることは「この人はなぜ、高校ではなく、高卒認定試験の道を選んだのか」ということなのです。
この説明の仕方により、通常の高校を卒業した人よりも有利になる可能性はありますし、逆になることも考えられます。
ただし、現状は、企業や一般の高校でも大検や高卒認定試験については、よく知られていません。そのため就職や進学の面接で、試験について聞かれたときに、高卒認定試験は、どのような試験で、なぜ自分が高卒認定試験を目指すことになったのかを前向きな考え方で答えられるようにしておくことが、とても大切です。
アルバイト募集の応募資格でよく高卒以上とありますが、高認を取得したら、そう書いてあるアルバイトに応募できることになるんですか?
●回答
高認合格者の場合、基本的には公的な職業の場合の募集要項としては「高卒」として認められます。民間企業でも「高卒以上」とか「高卒程度以上」と求人した場合少なくとも応募を拒否する事は通常ありません。
但し、あくまでも面接までは・・・・の話で、採否での有利不利は微妙です。高認=中退者として偏見もありますし、以前の大検ほどの威光がない(難しい試験だったんです)ので逆に仕組みを知っている人からは評価が低くなりがちです。
あくまで、求人をするときには高認は高卒と見なして欲しいという文科省からの要請みたいな状況です。面接時は高認資格を努力して得た事を丁寧にアピールできるようにしたほうがいいでしょう。